攻略記事

ネクタリス(PCエンジン)

思い出

 唐突ですが、私はシミュレーションゲームが大好きです。ここに挙げる『ネクタリス』は恐らく私の中のシミュレーション最高傑作であり、それは今後も変わらないような気がします。理由は幾つかありますが、ある意味の『リアル』が追求されているような気がし、現実と理想を描き合わせた空想がうまい具合にマッチングしているのでは…。『ゲーム』とはこんな内容が最も『ゲームらしい』のでは…。そんな意味合いで絶賛しています(脳内で)。

 では、『ゲームらしいリアル』とはどんなものか? なんて質問をされれば返答に迷うものがあり、当然ながら私と私以外の人物が理想とする『最高』は異なるわけですから、賛否など求められたものではないのでしょうが、ひとまずネクタリスが私の中の最高傑作シミュレーションと、その他によくある比較を述べてみたいと思います。

勝手にヒート!『ネクタリス』の凄さ

その1:戦略

{VSその他}:数あるシミュレーションゲームの大半には『予算』が存在し、予算に応じてユニットを生産する事が出来る。そのシステムが戦略要素を大幅に変化させ、常に戦況がが変動するが、戦争の醍醐味というか、全ては個々のユニット戦力と数がモノを言うため、単調になり易く、マップ攻略の最後の方では、極端な話、『最強ユニットを生産しまくっても予算が消費し切れない自軍』と、『生産出来た頃が懐かしい思い出となり、今や残された歩兵1~2隊』による『最強多数VSミジンコ』のような、逆転出来る方がどうかしている戦いになるケースが多い。そしてその頃には結果歴然のため、攻める方も気が抜けてしまう。

{VSネクタリス}:味方となるユニットがもともと強制的に決定されており、はっきり言ってそれが全て。予算も生産も無いため、手持ちの駒だけでどうにか攻め込むしか方法が無い。大体のマップにおいて圧勝という表現が出来ないため、最初から最後まで考えさせられる。

その2:戦闘シーン

 {VSその他}:シミュレーションゲームの見せ場の一つに戦闘シーンが存在しますが、仮にネクタリスをベースにした場合、無傷のユニット(それぞれ8機)が敵味方に分かれて左右から登場となります。
 互いが同時に攻撃する事により、結果が残された数により知らされる訳ですが、大体のシミュレーションゲームは『同時に攻撃』『同時に爆破』が普通となります。
 例えば8:8(4機編成前後2列)で登場した敵味方が最終的に5:3の残機になるとすると、
 登場→『いっせーのせ』による一斉同時攻撃→左右のキャラに被弾効果として左軍は前列の3機がぼーん。右軍は前列4機と後列1機がぼーん。…という具合に、左右8機が一斉に爆発するのがほとんど。
 といったところでしょうか。言いたい事わかります? まあ、私の頭がこんがらがっていますがね。

{VSネクタリス}:戦闘開始の8:8の登場シーンから他のシミュレーションゲームとの異なりがありますが、画面端から登場した各機がやや散開気味に配置。続く攻撃はお馴染み一回きりの砲撃ですが、ここからが私のお気に入りポイント。
 攻撃は一斉に行うものの、兵器の発射タイミングが機ごとに異なり、結果的にバラつきます。言ってみれば機械的なアクションではなく、あくまで機内部に人が搭乗している、といった事なのでしょう。攻撃タイミング一つに性格が表わされているようです。
 砲撃をした次の瞬間、各機が配置位置から移動し、敵からの砲撃を『避ける』アクションを起こします。また、敵味方の放った攻撃もそれぞれ着弾位置を示し、直撃を受けた機はその次の瞬間大破。外れた砲弾はもともと機が存在した場所に着弾してみたり、はじめから何も無かった場所に着弾してみたりと芸が細かい。
 そしてもう一つの見所が大破。大破は被弾した機から発生し、大破順や前後配列の関係はありません。あくまで被弾した機だけが着弾した順番に合わせて大破するのです。
 攻撃時に若干のばらつきがあり、着弾位置にもばらつきがあり、機は攻撃前にそれぞれの配置に着き、攻撃終了後に回避行動を取る…。これだけで充分に手の込んだアクションなのですが、トドメは大破する機に法則が存在しない見た目です。前列が全て生きているのに後列が全滅していたとか、後列を守るように前列1機が3発の攻撃を受けるとか、まあ、結果はコンピューター内部で決定されたものが画面に示されるだけですから、意味の無いアニメーションと言えばそこまでですが、私は好きなんですね。あの、ランダムっぽい効果が。

はなうたBGM

 当たり前の話ですが、味方ターンの優勢時の音楽が好きですね。頭を悩ませたステージほどそのBGMはノリ気にさせてくれます。さほど長くない曲ではありますが、エンドレスで流れ続けるその音色に飽きは無く、頻繁ではないものの場所を選ばず脳裏に流れる時もあります。
 チュートリアルの曲も好きですね。いかにも『お勉強』といったムードが漂っていて、プラネタリウムなどの暗い空間や、遊園地のアトラクション会場などで長蛇の列に並んでいる間に流されても様になりそうですね。

中古ソフトショップ

 今では当たり前になった『中古ソフトショップ』ですが、このゲームを手にした当時はまだまだ店舗数も少なく、値段もあってないようなものでした。
 100円で買い取られたソフトが次の日に店舗で見ると5400円で売られていたり、まあ、基準が無いものですからやりたい放題だったのでしょうね。…まあ、そんな店舗は数カ月後に姿を消していたのも事実ですがね。
 このソフトを手にした場所は、そんな感じの中古ソフトショップでした。
 たまたまやる事が無く買い物に出たついで、何となく立ち寄ったのがきっかけです。当時『ネクタリス』というタイトルは全く知らず、常々シューティングゲームをプレイしていた私にとって、別ジャンルのこのゲームは全く興味がありませんでした。値段も中古にしては良心的とは言えなかった記憶がありますし。
 …で、結局何も買わずに帰宅…したものの、何となく気になったのですよね、『ネクタリス』。
 どうして家に帰る頃に興味の無かった『ネクタリス』を知っていたかというと、誰かが置き去りにしたらしいそのソフトがシューティングコーナーに紛れていたからでした。
 PCエンジンを所有していた方ならご存知だと思いますが、あの『Huカード』のジャケットは画面紹介が存在しないため、説明書表面のイラストだけが内部のゲームを知る全てとなります。
 …で、私はあのイラストを見て思ったのが、バイクレースだったワケで…。私は特にレースゲームを好んでプレイしないのですが、友人の何人かに好きな人が居たので、まあ、一緒に遊ぶのにあってもいいかな、程度に手にしたのがこのネクタリスでした。
 まあ、結果オーライなワケですが、今こうやって思い返すと、私のゲーム選びって適当だったんですね。
 …紹介し忘れていまさらですが、『支援効果』、大好きです。歩兵が最強ユニットを破壊するシミュレーションはそうそうに無いでしょう?

・タイトルページへ戻る

h2:
このページのコメント