23/7攻略記事

23/7制作者インタビュー

今冬配信予定の新作RPG『23/7』について、あれやこれをうかがいました。

インタビューのお相手

  • 松元威さん(23/7 プロデューサー)
  • 植野将文さん(23/7 ディレクター)

『23/7』は、シンプルながら非常にインパクトの強いタイトルです。

植野さん:英語圏で「24/7(24 hours/ 7 days a week)」という表現がありまして、「いつも」「常に」というような意味です。このゲームでは9時がない設定なので、24時間から1時間なくした23時間を表現して『23/7』としています。また、ゲーム内の主人公が住む世界が「7時の世界」であり、残りの時間の世界と戦いますよ、という意味も含めています。そもそも、「いかにもゲームのタイトル」といったタイトルではないものにして、差別化を図りたいという思いもありました。

―――個人的に気になっているのですが、タイトルの略称は何になりそうですか?

植:開発チーム内ですと「にーさんなな」とか、ツイッターですと「フミナちゃん」とか。

松元さん:ユーザーさんが呼びやすい名前で呼んでもらえればよいと思ってます。

時間を操作するという厨二病的なコンセプトや世界観が特徴的です。

植:もともとやりたいゲームシステム……「無敵」や「自分だけ倍速」といった、バトルの爽快感を実現できるシステム構想が先にありました。ただ、そのゲームシステムをそのままゲームに落とし込むとユーザーさんが有利すぎて、なぜ主人公は普通の少年なのにこんなに強いのだろうというような違和感が出てしまいます。それを違和感なく表現できる世界観を作ろうと思っていました。ゲーム部分への反映としては、『23/7』は基本的にスマホで遊ぶゲームなので、そういったバトルシステムを通してユーザーさんにストレスなく快適なプレイを提供できるようにしたいという思いを盛り込んでいます。

俳優の松平健さんがCVを務めるということで、TGSでは大きな話題になりました。

松:松平さんは当社(藤商事)と長い付き合いがあり、今回の『23/7』でも力を借りたいという思いがありました。チームメンバーにその思いを共有したところ、松平さんは老若男女問わず、知名度抜群の大物俳優であり、また、ゲームに登場するウォーダンというボスキャラのイメージにもあいそうということで盛り上がりまして、松平さんにゲームの声優出演やTGSへの参加をお願いしたという経緯です。

メインキャラクターデザインとして凪良氏とlack氏が担当されており、その他にも人気イラストレーターのみなさんが多数参画されています。

植:各イラストレーターさんに、12個ある世界をお任せするということで考えていました。ソーシャルゲームの考え方として、「ひとりのイラストレーターさんにイラストのテイストを全部寄せる」、もしくは「イラストレーターさんが多数参加している豪華さを取る」のか、どちらか一方の考え方を取ることが一般的かと思いますが、『23/7』では両方取ろうと。各イラストレーターさんにしっかりイラストを作ってもらって、それぞれの作風にあわせて世界を描こうということですね。凪良さんには、アートディレクターとしてそれらの取りまとめをお願いしています。

―――ノベライズは、ラノベやゲームノベライズでの実績がある築地俊彦氏と氷上慧一氏が担当されています。

植:築地先生と氷上先生には、イラストレーターさんをはじめとした開発陣から様々な意見をいただくので、それをうまく消化して肉付けしてもらうということと、ゲームのシナリオを担当していただくだけでなく、『23/7』が他の分野やコンテンツに展開された時でも、違和感なく入っていけるようにしていただいています。

バトル部分のご説明と、盛り上がり・やりこみポイントを教えてください。

植:リアルタイムで進む王道バトルで、前衛の3人に加えて、条件を満たすと登場するサポートキャラクターやフレンドキャラクターを使って戦います。自分たちだけが速くなる倍速モードと77秒間無敵になれるモードの掛け合わせによるイケイケ感がいちばんの盛り上がりポイントですね。ザコ戦で苦戦させたくないというのもありますし、上手いプレイヤーさんは無敵時間が余るので、なんならボス戦でも有利に戦えますよ、という。

―――マップがすごろく風なんですね。

植:はい、マップでは進むルートを好きに選べるようになっています。そこで、最速ルートで無敵時間を残してボスに挑んだりとか、無敵時間がなくなってもいいから全ルートを選んで報酬を取るとか、ユーザーさんに委ねたいと思っています。進み方によって難易度が変わりますので、そこがやりこみポイントですね。

ストーリー、育成、PvP、GvGなどなど、ここを遊んでほしい! ここで楽しんでほしい! というイチオシのポイントを教えていただけますか。

植:ストーリーや世界観が好きな方には、シングルプレイをじっくり楽しんでもらいたいと思っています。本編のシナリオがライトノベル方式になっていますので、ゲーム進行に合わせてじっくり読んでいってほしいですね。高レアリティのキャラについては、固有のショートノベルも用意してあるので、好きなキャラクターをとことん愛していただければ。とくにSDキャラや戦闘中のキャラクターはしっかり丁寧に作っていますし、ボイスもありますので、より愛着が深まると思います。

―――ラノベ方式というのが新しいですよね。

植:戦闘とかランキングが好きな方には、自分でマップを作成して、他のプレイヤーのマップと戦って競い合う仕様が入っていますので、そこでお楽しみいただく。逆に、あまりギスギスするのが好きではない方には、マルチプレイを用意してありまして、SNS的な拡散的要素をシステムにいれています。前線で戦えるユーザーさんは4人なんですが、戦闘に参加していないユーザーさんもエールシステムを介して間接的にバトルに参加できます。戦闘中にエールシステムで応援された人がどんどん強くなっていくんですね。誰かが戦闘に勝利すれば、応援した人にも報酬が入りますよ。

昨今のソーシャルゲームでは、レアリティの低いキャラクターでも高レアリティになったりという育成要素が用意されています。

植:ベースは従来のソーシャルゲームの育成と同じです。バトルやクエストの仕組みが少し複雑なので、育成はやりこみ具合は残しつつも、シンプルにしています。レアリティに関わらずしっかりキャラクターは作っていますので、どのキャラクターも必ず活躍できる場面を用意していますね。

KADOKAWAさんとの共同開発ということで、クロスメディア戦略などのプロモーション予定はおありでしょうか。

松:KADOKAWAさんの「月刊電撃マオウ」でコミックを連載させていただいているのですが、こちらでゲームの紹介をさせていただくことで、コミックを起点としてゲームの世界観に興味を持っていただく。逆に、ゲームの世界観を気に入ってくれたユーザーさんがコミックにも興味を持っていただく。そういった、クロスメディア戦略だからこそ実現できる相乗効果を生むようなプロモーションをしていきたいと思っています。

ゲームを開発していく中で、もっとも苦労された点、楽しかった点をひとつずつお願いします。

植:書き終わっていたシナリオを全部壊したことがあります

―――えっ?!

植:KADOKAWAさんと話した時に、「IP(キャラクター)ものとして成立させたいのであれば、もっと深掘りしたほうがいいのでは?」という、厳しくも暖かいアドバイスをいただきました(笑い)。ラノベや漫画・アニメとゲームシナリオとの組み立て方の違いですね。そこを明確に指摘されまして、ブラッシュアップしていったのが今の形になっています。

―――なるほど、大きなクラッシュ&ビルドを乗り越えられたんですね。

植:その作り直しをする時は、開発チーム全員が「どうしよう……」となりました。ただ、KADOKAWAさんにもご協力をいただき、乗り越えられることができました。TGSのアンケートやSNSでの反応を見ていますと、世界観・シナリオに興味を持っていただける方が多いということが分かり、作り直して良かったとしみじみ感じました。

松:RPGというジャンルにこれまでなかったシステムを入れているので、新システムの「無敵感」「爽快感」ばかりを強調しすぎると、敵の強さがわかりにくくなりますし、逆に新システムの効果を弱めるとユーザーさんに伝わらなくなってしまうので、そのバランスを取る部分がいちばん難しかったですね。

―――楽しかったところはいかがでしょう。

松:ゼロから作りはじめて、いろいろと苦労して作り上げたものが形になっていくのは、それだけでも大きな喜びです。また、本作に関わって下さる、様々なジャンルの方々と協力しつつ、彼らのクリエイティブな思いを感じながら制作できたというのもとてもよかったです。まだまだ開発は続くんですけれども(笑い)

本作をこれからプレイするかたにコメントをお願いします!

植:バトルシステムの無敵というのが大きなウリと言いつつも、開発チームとしてはその無敵が切れた後のバトルが面白くなると思っています。無敵中はもちろん敗北はないのですが、無敵時間が切れた後に一気に危険性が高まるので、そのヒリつき具合であったり、無敵中とそれ以降で敵の行動パターンが変化することもあったりしますので、そういった点もお楽しみに。無敵時間が切れてからが本番です!

松:活字が苦手な方でも、ゲーム内のライトノベル機能を楽しんでもらえるように、シングルプレイのストーリー展開と、ライトノベルのバランスには特に気を遣って開発しています。また、世界観の魅力を最大限に引き出せるようにイラストやボイス、音楽もこだわって作り込んでいますので、そこも楽しんでもらいたいです。もちろん、本作の特徴である「無敵」「倍速」といったバトルシステムの爽快感をぜひ味わってほしいですね。皆様、『23/7』の配信をご期待ください

ゲーム情報

  • 名称:23/7 TWENTY THREE SEVEN
  • ジャンル:時間を操作する現代ファンタジーRPG
  • 価格:基本無料(アイテム課金制)
  • 必須環境:iOS 8.0以降 / Android 5.0以降
  • 23/7公式サイト:http://23-7.jp/
  • 公式ツイッター:@official_23_7

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