攻略記事

ここでは各種RPG作成ツールのデフォシステムについて解説しています。
当然ですがプラグイン等でこれらのシステムが変更されている場合も多々あるので注意。

RPGツクールVXAce

基本ステータス

ステータス名意味
HP 残り体力。これが0になると戦闘不能
MP スキルを使用する際に消費する
TP スキルを使用する際に消費する
攻撃力 主に物理攻撃の与えるダメージに影響
防御力 主に物理攻撃の受けるダメージに影響
魔法力 主に魔法攻撃の与えるダメージに影響
魔法防御主に魔法攻撃の受けるダメージに影響
敏捷性 キャラクターの行動順、先制率や逃走率に影響
状態異常を与える/受ける確率に影響
VXから精神力が魔法力と精神防御に分けられ、TPと運のステータスが追加された。
ステータスの限界値はHPが9999、TPが100、それ以外が999。
これは装備や能力強化込みのものなので、攻撃が999のキャラに攻撃上昇のバフをかけても意味が無い。
この限界値を変更しているゲームもそれなりにある。

TPについて

MPと同じくスキルを使用する際に消費するものだが、こちらはデフォルトでは戦闘開始時に0~25にリセットされ、戦闘中の行動によって上昇する。
スキルごとに獲得TPが設定されており、相手にヒットするとそれだけTPが上昇。
また相手からダメージを受けることでも上昇し、その量は

50*{(受けたダメージ)/(最大HP)}

となっている。
つまり受けるダメージが大きいほどTPが大きく溜まるということ。
TP消費は大技だけに設定されている場合もあれば、物理キャラにとってのMPのように使われている場合もあったりで様々。

運について

状態異常成功率に影響することは上述したが、実際の影響度は

成功率 = (基本成功率)*(1+{(使用者の運)-(対象者の運)}*0.001)

となっている。
例えば運100のキャラが運50のキャラ(異常耐性は無し)に50%で毒になるスキルを使った場合、
50*(1+(100-50)*0.001) = 50*1.05 = 52,5
そこから四捨五入して53%の確率で毒になるということ。
そして運が相手より1000多ければ状態異常成功率が2倍になり、逆に相手から受ける状態異常は全て受けなくなる。
こう聞くとなんだかすごそうだが、実際に運に1000の差が生まれることはほぼ無いため、影響はあまり大きくない。
そもそもAXAceではデフォルトのステータス限界値が999である。
恐らくそれを考慮しての計算式なのだろう。
ゲームによってはこのデフォルトの計算式を変更して運の影響度を大きくしているものも見られる。
その場合運特化キャラといった一風変わった戦略もあり得る。
しかし残念ながら変更されているかどうかプレイヤー側には分からない。

命中タイプについて

VXAceのスキルには物理、魔法、必中の3種類のタイプが存在する。
  • 物理
後述する反撃率の影響を受ける。使用者の命中率と対象者の回避率によって成功判定が行われる。
しかしこれが結構曲者で、デフォルトではまず使用者の命中率を見て成功判定を行い、それが成功だった場合に対象者の回避率を見てもう一度成功判定を行うという方式になっている。
簡単に言えば命中率が100だろうと200だろうと相手に回避率が設定されていれば回避される可能性がある。
100を越えた命中率は暗闇等の状態異常で命中率が下がった場合、またはスキル自体の成功率が100でない場合に役に立つ。
また対象者の回避率が100なら絶対に攻撃が当たることは無い。
(命中)-(回避)で成功判定を行うよう改造しているゲームもときどきある。
  • 魔法
後述する魔法反射率の影響を受ける。スキルの成功率と対象者の魔法回避率によって成功判定が行われる。
使用者の命中率は一切考慮されない点に注意。
大抵のゲームでは物理よりも魔法の方が安定して相手にヒットさせられるということになる。
  • 必中
スキルの成功率のみによって成功判定が行われる。
対象者の回避率や魔法回避率、後述する魔法反射率は全て無視される。
回復スキルや補助スキル、TPを使う大技等がこの分類になっていることが多い。

特殊ステータス(加算型)

以下のステータスは重複した場合加算される。

反撃率、魔法反射率

反撃率が設定されていると物理タイプのスキルを受けた際にそれを無効化した上で通常攻撃で反撃する。
魔法反射率が設定されていると魔法タイプのスキルを受けた際にそれを無効化した上でそっくりそのまま返す。
基本的に回避率/魔法回避率の上位互換の存在で強力無比。
是非とも活用したいが雑魚敵にこの数値が設定されているとひどい目に遭う。
反撃率が設定されている味方に物理判定の補助をかけようとして殴られるといった珍妙な光景が設定ミスによって稀に見られたりする。

会心率、会心回避率

会心=クリティカルヒットが発生する確率を
(使用者の会心率)*{100-(対象者の会心回避率)}で算出。
会心回避率が100以上なら会心は発生しない。
会心が発生した場合、ダメージが3倍になる。相手の防御を無視といった効果は無い。
また会心が発生するかどうかはスキルごとに設定されている。

HP再生率、MP再生率、TP再生率

HP再生率の場合ターン終了時に最大HP*(再生率)/100の値だけHPが回復する。MP再生率も同様。
TP再生率は数値の分固定で回復する。
マイナスなら当然その分だけダメージを受ける。
またこれらの数値は歩行中にも影響を与える(歩行毒ダメージもこのパラメータで行っているため)。
MP再生装備を身に着けて歩くとガンガンMPが回復してスキルが使い放題になったりすることも。

特殊ステータス(乗算型)

以下のステータスは重複した場合乗算される(ゲーム内では+50%と書かれていてもふたつ合わせると+100ではなく、1.50*1.50なので+125となる)

狙われ率

VXでは隊列として設定されていたもの。
100を基本としてこの数値が高いほど敵から単体攻撃を受ける可能性が高くなる。
0になると一切単体攻撃の対象にならない。
味方にしか影響しないステータス。

防御効果率

VXでは強力防御として設定されていたもの。
100を基本としてこの数値が高いほど防御を行った際のダメージ減少量が大きくなる。
たとえば防御効果率が200なら通常の防御の2倍、つまり何もしないときの1/4ダメージになる。
逆に防御効果率が0だったら防御を行っても一切ダメージが減少しない。

回復効果率

100を基本としてこの数値が高いほど「受ける」回復スキルの回復量が大きくなる。
誤解されやすいが自分の使う回復スキルの威力が増加するわけではない。
HP回復だけでなくMP回復にも影響を与える。
多くのゲームで回復スキルに全回復できるだけの威力があるため空気になりがちだが、状態異常で回復効果率を0にして回復できないバッドステータスを作れる。
ちなみにHP再生率による回復はこのパラメータの影響を受けない。

薬の知識

100を基本としてこの数値が高いほど使用するアイテムのHPとMPの回復量が大きくなる。
200ならばHP500回復のアイテムでHPが1000回復する。
移動中はパーティ全員の中で最も薬の知識の高い者の数値が常に反映されるので節約になる。
ちなみに攻撃アイテムのダメージは変化しない。
このステータスが空気になるかそうでないかは作者のさじ加減次第。

MP消費率

VXでは消費MP半分の特性で設定されていたもの。
100を基本としてこの数値が低いほど使用するスキルの消費MPが少なくなる。
消費MP20のスキルの場合MP消費率が50ならば消費10になり、200ならば消費40になる。

TPチャージ率

100を基本としてこの数値が高いほどスキルを使用した際の獲得TPとダメージを受けた際の獲得TPが大きくなる。
200ならば2倍、50ならば半分。
TP再生率による上昇はこのパラメータの影響を受けない。

物理ダメージ率、魔法ダメージ率

100を基本としてこの数値が低いほどそれぞれの命中タイプで受けるダメージが小さくなる。
属性耐性とは全く別物なので注意。
なお必中ダメージ率は存在しない。必中タイプは特別なのだ。

床ダメージ率

100を基本としてこの数値が低いほどマップのダメージ床で受けるダメージが小さくなる。
毒の池や溶岩、バリア等のギミックが存在するゲームは多いのだが、正直な所大抵のゲームでは空気ステータス。

経験値獲得率

VXでは取得経験値2倍の特性で設定されていたもの。
100を基本としてこの数値が大きいほど戦闘で得られる経験値が大きくなる。

パーティ能力

この特性を持つキャラがパーティに1人でもいれば効果が表れる。重複はしない。

エンカウント半減

ランダムエンカウントの発生率が半分になる。
シンボルエンカウントでは無意味。

エンカウント無効

ランダムエンカウントが一切発生しなくなる。

不意打ち無効

ランダムエンカウントの際に不意打ちを受けることが無くなる。
なお通常の不意打ち発生率はパーティの敏捷平均が敵パーティの敏捷平均より高い場合3%、そうでなければ5%。

先制攻撃率アップ

ランダムエンカウントの際に先制攻撃を行う確率が4倍にアップする。
なお通常の先制攻撃発生率はパーティの敏捷平均が敵パーティの敏捷平均より高い場合5%、そうでなければ3%。

獲得金額2倍

戦闘で入手できる金額が2倍になる。

アイテム入手率2倍

戦闘で敵がドロップする確率が2倍になる。

逃走成功率

戦闘での逃走成功率は、

150-100*(敵パーティの敏捷平均)/(味方パーティの敏捷平均)

味方パーティの敏捷平均が敵パーティの敏捷平均の2倍なら100%逃走可能、敵パーティの方が1.5倍大きければ絶対に逃走できない。
逃走失敗するごとに成功率は10%ずつ上昇する。
なお先制攻撃中は必ず逃走が成功する。

RPGツクールMV

基本的なシステム部分はほぼVXAceを踏襲しているため、
VXAceからの変更点や追加された部分のみ記述。

追加要素

  • ブラウザ版の登場
ゲームをダウンロードせずとも、ブラウザ上でゲームをプレイできる。
今までより手軽にプレイできるようになった。
ブラウザ版に対応しているものとそうでないものがあるので注意。
  • コマンド記憶機能
戦闘において前回入力したコマンドを記憶してくれるように。
VXAceまでは前回選択したスキルは記憶してくれていたが、
その前の攻撃・スキル・防御・アイテム等のコマンド選択部分はターン毎に選び直しだった。
ゲーム内オプションによって記憶しないようにすることも可能。
  • ダッシュ機能
Shiftキーを押しながら移動することで通常より早く移動できる。
ゲーム内オプションによって常時ダッシュ(Shiftを押すと遅くなる)に切り替えることも可能。
コマンド記憶と共に地味ではあるが快適なプレイに貢献している。
  • マウス操作対応
左クリックで決定キー、右クリックでキャンセルキー。
マップ上を左クリックすればその地点へ自動的に主人公が移動し、
ウィンドウ内を左クリックすればその場所にカーソルが瞬時に移動する。
マウスだけでプレイできるようになったので人によっては便利な機能。
  • メッセージや選択肢の機能改善
メッセージを決定キー長押しで飛ばすことができるようになり、
長押し中に選択肢が出たら連打をストップさせることもできるようになった。
また選択肢が出現した際のデフォルトカーソルを無しにすることにより、
たとえ連打していても方向キーを一度入力しなければ選択できないという設定も可能。
初めてツクールMV作品に触れたときはカーソルがどこにも無くて若干戸惑うかもしれないが、
誤操作を防ぐ非常に良い機能だと言える。

変更要素

  • 音量調整機能
VXAceまではF1キーで呼び出すプロパティでBGMやSEを再生する/しないを選択する方式だったが、
MVではゲーム内オプションで変更できる。
更に音量を調節することも可能になった。
  • MIDI、RTPの廃止
容量を気にしない人には特に問題ないかもしれないが、
大雑把に言えばツクールMVで作ったゲームは容量が大きくなりやすい。
気になる場合はもしあればの話だがブラウザ版でプレイしてみよう。

WOLF RPG エディター

ツクールシリーズと比較してコアシステムの変更が容易なため、多くのゲームで仕様が異なっていることが多いエンジン。
ここで書かれていることもあまりアテにしない方が良いかも。

基本操作

決定キー:デフォルトはZキー。戦闘中に押しっぱなしで戦闘やや高速化。
キャンセルキー:デフォルトはXキー。移動中のメニュー開閉。
サブキー:デフォルトはCキーorShiftキー。戦闘中に押しっぱなしで戦闘高速化(決定キーと併用可)。

基本ステータス

ステータス名意味
HP 残り体力。これが0になると戦闘不能
MP 技能を使用する際に消費する
攻撃力 主に物理攻撃の与えるダメージに影響
防御力 主に物理攻撃の受けるダメージに影響
精神攻 主に魔法攻撃の与えるダメージに影響
精神防御主に魔法攻撃の受けるダメージに影響
敏捷性 キャラクターの行動順に影響
命中率 攻撃を当てる確率に影響
回避率 攻撃を避ける確率に影響
クリティカル クリティカル発生率に影響

基本ダメージ計算

通常攻撃のダメージは(攻撃力)-(防御力)。
ただし攻撃力と防御力をどれだけ反映するかはシステム全体で決めることができ、サンプルゲームでは攻撃力はそのまま、防御力は75%反映される設定になっている。
つまりツクールシリーズと比較するとダメージインフレは起きづらく、そして防御の影響度が大きい。
新しく防具を購入したら敵から受けるダメージがいきなり0になったというのも時々見る光景。
ただしこの設定は変更されていることがそこそこ多い。
また技能ごとに相手の防御影響度を設定することも可能。システム全体の防御影響度との乗算で最終的な影響度が決定される。
技能の倍率が影響するのは攻撃側のみ。
つまり通常攻撃の2倍の威力の技能を使用した場合、
(攻撃力)*2-(防御力)
という感じで防御側には倍率が反映されない。
もちろん上記した技能ごとの防御影響度も一緒に変更して防御側も倍率の影響を受けるように設定することは可能。

命中率計算

技能によって命中率や回避率の影響を受けるかを設定でき、命中率に補正をかける技能も設定可能。
命中と回避がどちらも影響する場合、命中率は(使用者の命中率)-(対象者の回避率)で算出される。

クリティカル計算

クリティカルが発生するか、発生する場合にクリティカル率補正をかけるか技能ごとに設定できる。
クリティカルを受けないようにするステータスは存在しない。
クリティカル時のダメージが何倍になるか、そして相手の防御をどれだけ無視するかはシステム全体で設定されている。
サンプルゲームでは威力1.5倍、防御を半分無視という設定になっており、それに倣っているゲームが多めと思われる。

属性耐性

100を基本として、値が小さくなればなるほどその属性で受けるダメージが小さくなる。
マイナスの場合は吸収となり、逆に回復する。
属性耐性をプレイヤー側で変更するには防具を装備するしか無い。
またその計算は加算方式であり、例えば炎属性耐性100%(そのまま)のキャラが炎属性を50%軽減させる装飾品を2個装備した場合、100-50-50=0で炎属性攻撃を一切受けなくなる。

状態異常

状態名効果
戦闘不能 一切の行動ができない。自然回復無し。全員が戦闘不能で敗北
毎ターン最大HPの5%ダメージを受ける
封印 特殊技能が使えなくなる
暴走 ランダムで敵に通常攻撃を行う。物理ダメージを受けると30%で解除
眠り 一切の行動ができない。物理ダメージを受けると70%で解除
麻痺 一切の行動ができない
攻撃減少 攻撃力が80%になる
防御減少 防御力が50%になる
命中率減少命中率が-50になる
HP・SP半減最大HPと最大MPが50%になる
当然だがこれらはサンプルゲームのものなので大抵は変更されていたりする。あくまで参考程度に。

状態耐性

100を基本として、値が小さくなればなるほどその状態異常を受ける確率が低くなる。
状態耐性をプレイヤー側で変更するには防具を装備するしか無い。
またその計算は属性耐性と同じく加算方式。
状態の付与率は、まず技能の付与率から成功判定を行い、そこで成功だった場合に今度は対象の耐性を見て判定を行う。
よって状態耐性が100を越えていてもかかりやすくなるということは無く、また付与率が100を越えていても意味がない。

不意打ち、先制攻撃

ウディタに不意打ちや先制攻撃は存在しない。

逃走成功率

敵グループによって逃走成功率が個別に設定されている。
互いの敏捷性等によって成功率が変動することは一切無い。
限界レベルになっても序盤の雑魚から逃げられないなんてこともザラにある。
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