攻略記事

iPhone7の新機能がゲーム機として劇的な進化をするかもしれない5つの特許

世間ではiPhone6が発売し人気を博しているアップルですが、iPhone7に向けた特許内容を見るとコンシューマーゲーム機のシェアを奪ってしまおうとさらなる進化を遂げるようです。ゲーム体験を進化させる特許に絞りながら紹介します。なお、それぞれのシステムの外部リンクは米特許庁の詳細データです。

iPhoneにジョイスティックを導入

ジョイスティック変形機能の特許

iPhoneに唯一存在するボタンであるホームボタン。このボタンがジョイスティックに変形する機能が搭載されるかもしれません。2013年7月9日に出願された、「必要なときにiPhoneとiPadボタンはジョイスティックに変身することができる新しい「多機能入力装置」機能」が2015年1月15日に特許庁によって授与されました。

ゲームの歴史を変えたタッチスクリーンの利点と欠点

タッチスクリーンは既存のゲームコントローラーを使ったゲーム機と異なり「触って操作する」直角的に優れた操作方法を生み出しました。PCでマウスを使っていた動作はタッチスクリーンを採用する事により視認した場所を触るだけでよくなります。明らかにスマホが誕生する前には実現できなかったコンテンツが現在は可能になっています。しかし、その一方でスマホゲームをする際にユーザーが操作する方法はスマホを傾けるか画面に触るしか方法がありません。タッチスクリーンだからこそ実現できるコンテンツもありますが、以下の点がコンシューマー機と比較して不足しています。

  • コンシューマー機で主流のアクションゲームなど複雑な動作を必要とするゲームには不向きです。
  • 画面の一部を指でで押さえるためその部分は目から見る事ができません。
  • タッチスクリーンではジョイスティックの触覚や振動を味わう事ができません。

ゲームパッド利用が広がらない問題

アップルやGoogleは対策としてゲームパッドを対応しようとしました。Androidは既存のPCゲームパッドやPS3ゲームパッドを使用する事ができます。iPhoneは専用のコントローラーを繋ぐ事ができます。しかし、それらは外部コントローラーであり購入時に付随している機能ではありません。一部のマニアは購入しますがスマホゲーム購買層の大半は所持していません。Android、iOSでコントローラー対応ゲームをプレイしてもほとんどのユーザーは必要としないのです。よってサードベンダーはコントローラーに対応する予算を別に回す事になり現在のゲームはタッチスクリーン以外の方法がないのです。

Android、iOSのライバルは両者であると同時にコンシューマーゲーム機も含みます。能力は拮抗してきたため、コンシューマーゲーム機に勝つには操作性やマニア向けのゲームが必要となってきます。基本無料市場はスマホが独占気味ですが有料ゲームはまだまだその域に至っていません。その一番の原因がこの操作性と言えます。h3:ホームボタンとジョイスティック

さて、スマホにコントローラー重視のゲームシェアを広げるにはどうしたらよいのか、アップルの考えたその解決法はホームボタンを変形する方法でした。新しいiPhoneのボタンは2つのモードがあります。1つは現行のiPhone、iPad端末でお馴染みの通常のホームボタンです。デバイスのロック解除や指紋スキャナーなどiPhone6で普通に搭載している機能を持ち、見た目も同様ですホームボタンを押下する事により第2のモードに切り替える事ができます。ボタンの下にはバネが搭載してありホームボタンが飛び出しジョイスティックモードにして操作ができるようになります。おそらくゲームパッドのような使いやすさはありません。しかし、iPhoneの洗練されたデザイン性を損なう事なく本格的なゲームを楽しめるようになります。

ガラケー時代を思い出してください。ガラケー端末は十字キー相当のボタンがあります。そのボタンを利用して携帯ゲーム機顔負けのアクションゲームなども楽しめました。ガラケーは性能的にゲーム機より劣っていましたがスマホで十字キー相当のボタンが導入されれば間違いなくアクションゲームなどは対応します。そしてコアなゲームファンのジョイパッド購入が加速します。そうなればもう専用携帯ゲーム機の必要性はなくなるでしょう。

iPhoneにドッキングできるゲームコントローラー

ドッキング型

一方、ゲームマニア向けにはiPhoneに直接接続するゲームコントローラーの特許も取得しています。iPhoneを縦向きにしてiPhoneより下側に十字キーとボタンを付けるような形です。iPhoneにドッキングするゲームコントローラーはすでにロジクールが発売しています。しかし、いくつかの点で興味深い事があります。

アップル公式コントローラー

アップルがコントローラーの特許を取っている点は重要です。iPhone5Sの時代は開発者向けにコントローラー用APIを用意しました。これによってゲーム開発者はゲームパッド用の処理をゲームに組み込む事ができ、ハードウェアのサードパーティーベンダーはiPhone用のゲームパッドを開発できるようになりました。ゲームパッドの環境周りは整いましたが1つ大きな問題があります。それは全てアップル非公式である事です。非公式だから優れていないわけではありませんが、現在まで発売されているゲームコントローラーはそれぞれ長所もあれば欠点が存在します。デザイン・能力・不具合すべてに対して信頼性を持つアップルが公式コントローラーを作る意義はとても大きいです。

縦向きコントローラー

スマホゲームは横向きゲームよりも縦向きゲームが主流です。日本でブームの白猫プロジェクト、パズル&ドラゴンズ、モンスターストライクは勿論海外でブームのキャンディクラッシュもそうですね。横向きのゲームもありますが確実に縦向きの方が多いですね。ところがiOSはともかくAndroidを見ても縦にドッキングできるコントローラーはありません。需要はありそうですね。

2画面型に変形可能

この外部コントローラーは横向けコントローラに変更した上で折りたたみ式のセカンドスクリーンを搭載するようです。言わば任天堂DSと全く同じ形式です。この場合左に十字キー、右にボタンと完全に横向き型になっています。ただ、これは別売りにするかiPhone7の付属品にするかで普及が大きく変化しそうです。何故なら別売りにするとゲームマニアしか買わないわけで、マニア向け市場でないアップルStore用に開発者がわざわざ対応するかが不透明であるためです。現在のコントローラーが普及しない理由と同じですね。なお、アップルの事なのでもし発売するなら縦向きと横向き両方に対応できるよう配慮すると思います。

携帯ゲーム機を駆逐する気か?

この特許を見ると本気でゲーム機を目指す姿勢が見られます。スマホをドッキングするだけなら驚くべき機能ではないですが、向きを変形できるコントローラーなら注目せざるを得ません。アップルは基本的に信頼ある製品しか発売しないので今からワクワク感を出さずにはいられません。

未来型の3Dディスプレイ

NINTENDO3DSに対抗するために

いくつか特許技術を紹介しましたが、これだけ凄い技術があってもNINTENDO3DSに対抗できていない技術が1つだけあります。それが3D描写に関する部分です。と言っても単純に3D描写をするだけなら特許うんぬんではなく大手電気企業ならほとんどが実現可能です。実はiPhone6の事前情報で3Dスクリーンを使う話もありました。ですが、現実は搭載していません。一番の理由は3Dに対する需要があまりない事でしょう。ですが、アップルの3D技術は任天堂3DSよりも一歩進んだ機能を持っています。

インタラクティブ3Dディスプレイシステム

2014年4月に特許が認められました。NINTEND3DSは画面内の技術ですがアップルの3Dは画面外の技術です。立体映像を空中に映す事ができ、しかも映像に触れたり映像中のものを動かしたりする事ができます。メガネなど他の付随物は必要ありません。赤外線レーザーと鏡を使う事により、さも空中に映像が浮かんでいるようにする事ができます。インプットも同様に赤外線レーザーで位置情報を取得する事で指の位置を取得し、それにあう挙動命令を送る事ができます。

簡単に言ってしまえば、よくSF映画やSF漫画で登場する画面から飛び出た映像とそれに触る人物のような事を実現する技術です。

iWatch用か

タブレットにこの機能があればゲームは確実に次世代に突入します。空中に浮かぶ立体映像は画面内の映像と比べて大きな影響力を持つでしょう。しかし、一番力を発揮しそうなのは、現在全然話題にならないiWatchのような気がします。iWatchは腕時計型でいまいち使いにくい印象があるのですが、空中に浮かぶ電話相手と映像を見ながら電話とか、街中でiWatchから出た立体地図を見て進んだりなど、身に付けるウェアラブル端末から常時空中表示する機能があれば生活は劇的に便利になります。

ディスプレイと携帯用電子機器を結合するヘッドマウントディスプレイ装置

ヘッドマウントディスプレイ

ヘッドマウントディスプレイとは目に装着して画面を見て操作するウェアラブル端末です。Google Glassが一番分かりやすいイメージです。ゲーム的にはOculus Riftが現在一番有力です。現在も開発者にAPIを公開し様々なゲームが配信されています。

Oculus Riftには白猫プロジェクトも実験的に公開しています。プレイ動画がありましたので共有しておきます。これがテレビの画面ではなく視界全体に広がるわけです。

iPhoneとヘッドマウントディスプレイの融合

アップルはこのOculus Riftと同等の機能もiPhoneブランドで実現しようとしています。それが「ディスプレイと携帯用電子機器を結合するヘッドマウントディスプレイ装置」の特許です。なお特許を出願したのは2008年9月で、認められたのが2015年2月17日なので今から7年前には計画していた事のようですね。私はiHeadのような別製品を作ると思っていたのですがスマートフォンデバイスで実現しようとしている事に興味をひいてなりません。ヘッドマウントディスプレイはGoogle GlassのようにGoogleでさえ別デバイスですが、これが実現すれば私達は付属装置を購入するだけでヘッドマウントディスプレイを体験できます。

実現すればオールドコンテンツを生かせる

ディスプレイとヘッドマウントディスプレイが融合する最も大きな有利点は既存コンテンツが捨てコンテンツにならない事です。開発者はヘッドマウントディスプレイ用にゲームを一から作り直すのでなく、既存のゲームはヘッドマウントディスプレイ用にコードを修正するだけで対応できるようになります。対応していないゲームも、おそらく何か処置が取られると思います。これがどれだけ素晴らしい事でしょう。私達は現在購入するアプリを新時代も利用でき、開発者も少しの修正で利用できるわけです。ちなみにGoogle Glassは基本的に一から作り直しです。

手動操作でなく目線操作の時代に

アイトラッキングソフトウェア機能

目でコンピューターやスマートフォンのユーザーインターフェイスを制御するための技術が2012年4月に出願され2015年1月20日に特許が認められました。なお、この技術では視線が動いたり瞬きしたりしながらもユーザーがカーソルを見失う事がありません。また、ユーザーの目の動きを画面上のカーソルに変換、認識する事ができます。自動車、ゲーム機、エンターテイメントシステムを劇的に変えるかもしれない技術です。

技術の融合で大きな威力を持つ

現在、スマートフォンはともかく何に対しても五感で感じ取り頭で命令を発して、命令を実行するために手を動かします。この手に指示を与える動作が瞬きや向きだけの目で直感的にできるわけです。既存のスマートデバイスで目線機能が導入されただけでも大きな操作性の向上になります。今後主流になるかもしれないAppleTVで目線操作機能が付随されれば、リモコンが不必要になります。特に上述のヘッドマウントディスプレイと合わさればより便利になりそうです。

「視線は全てゲームの世界で操作は目」そんな時代がまもなく到来するかもしれません。

参考:Systems and methods for counteracting a perceptual fading of a movable indicator

まとめ

アップルが出願して判明している特許の中からゲームに関係のありそうな技術のみを抽出してみました。2020年頃は今のスマートフォンとは全く異なったゲームデバイスに進化してそうな気配さえあります。

なお、アップルは今までも出願した特許を全て世に出したわけではありません。特許だけ取り未公表の機能も数多くあります。紹介した特許についても全てが将来世に出るわけではない事を注意点としてあげておきます。

注意書きを出しましたが私個人としては全て実現しそうな気がしています。何故なら将来的にアップルが優位に立つため絶対に必要な機能でしかもアップルの技術なら実現可能な特許ばかりだからです。ある目的に対しこれよりも有効な手法があれば別ですが、基本的にはそのうち世に出てくるのではないかなと思っています。

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