攻略記事

薬が働く仕組み

薬の吸収と代謝

吸収

●医薬品が体内で引き起こす作用を理解するには、医薬品の体内での挙動と消失に関する知識(薬物動態)が不可欠である。
●医薬品には、吸収された有効成分が循環血液中に移行して薬効をもたらす全身作用と、特定の狭い身体部位において薬効をもたらす局所作用がある。
●内服薬は全身作用を目的としたものが多く、外用薬は局所作用を目的としたものが多い。●全身作用が現れるまでには、消化管からの吸収・代謝と作用部位への分布を経るため摂取後ある程度の時間を要するが、局所作用は医薬品の適用部位が作用部位である場合が多く、比較的速やかに反応が現れる。
●内服薬は、ほとんどが胃で溶け、溶け出した有効成分が小腸で吸収される。

代謝と排泄

●消化管で吸収された成分は門脈を経由してまず肝臓で代謝を受ける。
●一般的に循環血液中に到達する成分量は、消化管で吸収された量よりも少なくなる。
●肝臓の機能が低下した状態では、効き目が強く出て副作用が生じやすくなる。

体内でのはたらき

●医薬品の成分のほとんどは血液中では血漿たんぱく質と結合した複合体を作っている。
●複合体には酵素が働かないため、有効成分が一度に代謝されることはない。
●複合体は肝臓での代謝だけでなく腎臓でのろ過も免れるため、長時間作用することになる。
●薬がはたらき始める最小の濃度を最小有効濃度という。
●薬効よりも毒性が強く現れる濃度域を危険域あるいは中毒域といい、逆に最小有効濃度未満の濃度を無効域という。

さまざまな剤型と適正使用

●カプセルの原材料としてよく使われるゼラチンはブタなどのたんぱく質由来であるため、アレルギーをもつ人では使用を避ける必要がある。
●外用液剤は患部表面が乾燥しやすいという長所があるが、患部に刺激を与える場合がある。

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