踊り騒げ!松野家神輿!
3話
おそ松 | 両手にはビールと焼きそば! そして祭り、盆踊りの音。 もう何も文句はないね! |
---|---|
あ、強いて言うならもうちょっと、 食べ物があればなー。 特にチャーハンとかあったら最高なんだけど。 | |
けど、出店の食べ物をお金使わずに 食べれたりしねぇかな。 まぁ、そんな事出来るわけ……。 | |
十四松 | え、それもくれるんですか!? ありがとうございまーす! |
おそ松 | ん?なんか今、十四松の声が聞こえた気が……。 くれるとかなんとか……。 |
十四松 | これもですか! やったー!大漁大漁! あ、間違った、大量大量! |
って、あれ?おそ松兄さん。 どうしたの? | |
おそ松 | おぉ、十四松……ってまた、 すっげー量の食べ物持ってんなー。 って、あれ?十四松、浴衣だったっけ? |
十四松 | えっとね、 金魚すくいでずぶ濡れになっちゃった。 それで、出店の人達から色々貰ってる! |
おそ松 | ん?え?なに? よく分かんないけど、 それタダで貰ってるんだよな? |
十四松 | うん、みんなお金を払おうとしても、 お金はいらないよって言うんだ。 これってずぶ濡れになったおかげかな。 |
おそ松 | あー、そうかもね。って、待てよ。 もしかして十四松と一緒に居れば、 出店の料理がタダでもらえる……? |
十四松、俺も一緒に行っていいか……。 たまには兄ちゃんと出店を周ろうぜって、 あれ、十四松がいない?どこ行った? | |
十四松 | チョコバーナナくーださい! |
おそ松 | いつのまに!? くっそ、出遅れる訳には! |
…………。 | |
おそ松 | 十四松、待ってくれ! 俺と一緒に……! |
十四松 | フランクフルトくださーい! え、お金はいらない? ほんと!?ありがとうございます! |
おそ松 | お、俺もフランクフルトください。 え、お金……? |
あのさっきタダで貰ってた奴と俺は兄弟で……。 え?それとこれとは関係ない? あ…あははは。ですよねー。 | |
さっきは失敗したけど、 次こそは十四松に付いて行って……。 って、あれ、また消えた? | |
十四松 | クレープ下さい! これもタダ?何か申し訳ない! でも、もらいます! |
おそ松 | 俺も!俺もクレープを! え、兄ちゃんはタダではあげれない? そ、そんなこと言わないで! |
大事な弟がずぶ濡れになっちゃったから、 浴衣を着るの手伝ったんですよ! ……しょうがないから、あげる? | |
まじっすか、あざす! って、なんか小っちゃくないですか? タダであげてんのに文句言うなら返せ? | |
いやいやいや、これだけで充分です。 はい、ありがとうございます! | |
…………。 | |
十四松 | チャーハンください! 大盛りで!あ、そのチャーハンなんですけど…… |
おそ松 | や、やっと追いついた……。 って、チャーハンじゃん!? 出店で初めて見た!! |
十四松 | あ、おそ松兄さん。 はいチャーハン、あげる。 |
おそ松 | お、お前……。 ほんといい奴だな……! |
十四松 | あはは、だってぼくいっぱい貰ったから、 おそ松兄さんにおすそ分けする! |
おそ松 | まじか……。ありがとう! |
十四松 | あ、でも、お金は払ってね! ぼくのじゃないから! |
おそ松 | ま、まじかよ―――――――――!!!!! |
…………。 | |
おそ松 | んだよー! せっかく、十四松の後ろに付いて行けば、 タダで食べ物貰えると思ってたのにさー! |
十四松 | おそ松兄さんがズルしようとするからだよ。 出店の人達、皆にバレてるみたい。 |
おそ松 | まじかよ……。ちぇー。 良い考えだと思ったのに。 お小遣いをちょっとだけ、残してさ。 |
パチンコや競馬に 使おうと思っただけなのにさー。 | |
お母さん | はぁ……。そういう気持ちでいるから、 バレるんでしょ? |
お父さん | 親として恥ずかしい!! |
おそ松 | 父さん!?母さん!? いつからここに!? |
お母さん | まったく、 ちゃんとお小遣いもらったんだから、 お祭りに使わないなら、返しなさい。 |
おそ松 | ちょっと待って! わ、分かったから。 ここで説教は恥ずかしいから止めて! |