攻略記事

氷菓

ジャンル

青春ミステリー

制作

神山高校古典部OB会

アニメーション制作

京都アニメーション

放送期間

2012年4月~9月

話数

全22話+OVA1話

キャスト

折木 奉太郎-中村 悠一
千反田 える-佐藤 聡美
福部 里志-阪口 大助
伊原 摩耶花-茅野 愛衣
折木 供恵-雪野 五月
遠垣内 将司-置鮎 龍太郎
入須 冬実-ゆかな
十文字 かほ-早見 沙織
沢木口 美崎-伊瀬 茉莉也
他.

主題歌

▼OP
  • 優しさの理由/Choucho(ちょうちょ) (1~11.5話)
  • 未完成ストライド/Choucho(ちょうちょ) (13~22話)
▼ED
  • まどろみの約束/歌:千反田える×伊原摩耶花 (2~11.5話)
  • 君にまつわるミステリー/歌:千反田える×伊原摩耶花 (12~22話)

評価

ストーリーグラフィックサウンド総合点
【良い点】【悪い点】





こんな人にオススメ!



どんなアニメ(´・ω・`)?






あらすじ

『やらなくてもいいことならやらない。やらなければいけないことなら手短に』がモットーの折木奉太郎、高校一年生。省エネ主義、悪く言えば面倒臭がり。

そんな奉太郎はひょんなことから廃部寸前の「古典部」に入部することになる。
部員は好奇心旺盛な千反田える、中学からの腐れ縁である伊原摩耶花と福部里志。
彼ら4人が神山高校を舞台に、数々の事件を推理していく。





感想・考察(以降ネタバレ注意)

【第1話 伝統ある古典部の再生】

奉太郎の姉の母校、神山高校の古典部は部員足らずで廃部寸前。奉太郎は姉の命令で古典部に入ることとなった。

職員室で部室の鍵を貰い、古典部部室に入ると、千反田える と名乗る女生徒が窓から校内にある闘技場を眺めていた。
「俺いなくても部員いるじゃん。」と思った奉太郎は、えるに戸締りを頼んで立ち去ろうとすると、「? 私、鍵持ってないです。」とえるが答える。
奇妙な事が起きた。奉太郎が部室に入る時は鍵が閉まっていた。なのに、えるが入る時は鍵が開いていた。えるが自分自身で内側から鍵を掛けておいて忘れているのかと奉太郎は疑ったが、内側からも鍵がないと閉められない。つまり、えるは部室に閉じ込められていたことになる。
タイミング悪く、奉太郎の友人である里志が「奉太郎はこういう時、頭が回る。」と、ちゃかしに来たため、好奇心旺盛なえるは「私、気になります!」と、奉太郎に真相を迫る。
奉太郎推しの私にとっては何とも許しがたい!嫉妬!

えるは足元から音が聞こえると言った。奉太郎は少し考えてから、2人を下の階へと連れて行った。すると、業者がマスターキーを持っており、その階の教室の鍵を開けて中で作業をしていた。全ての教室で作業を終えた後に一気に各教室の鍵を閉めていたため、古典部部室も業者が作業を終えて隣の教室に行っている最中にえるが部室に入り、作業が終わった業者がえるがいることに気付かずに鍵を閉めてしまった。と、いうわけだった。
何とも簡単なトリック!(笑)

そんなこんなで、奉太郎に興味を持ったえるは半ば強制奉太郎を、里志は奉太郎がいるということで3人の入部が確定した。



【第2話 名誉ある古典部の活動】
【第3話 事情ある古典部の末裔】
【第4話 栄光ある古典部の昔日】
【第5話 歴史ある古典部の真実】
【第6話 大罪を犯す】
【第7話 正体見たり】

夏休み。休みは省エネにぴったりだと思っていた奉太郎だが、えるの提案により古典部部員で温泉に行くことになり、落胆した。

摩耶花の従妹の両親が営む旅館がちょうど工事中のため貸し切りで泊まることが出来た。従妹は小6の梨絵と小4の嘉代。

奉太郎は旅館までの車酔いと温泉での湯上りで体調を崩して一人部屋で休んでいた。すると、隣の部屋からえる、摩耶花、里志、梨絵 が怪談をしている声が聞こえた。その話はこうだ。
とある客をこの旅館の本館の7号室に案内するも、食事も寝る準備もいらないから部屋に近づくなと言われ、ちょうど忙しい時期で前金も貰っていたため、その通りにしたそう。だがその晩、凄い悲鳴が聞こえた。7号室に首を吊った人影がユラユラ揺れていたのだ。その客は会社のお金を使い込んで逃げてきたという。その後、7号室に泊まった客はみな何か不吉なものを感じ、遂に9人目に泊まった客は急な病気で死んだ。それから旅館をお祓いし、悪い噂が立たないように別館を建てた。
話を盗み聞きしていた奉太郎がふとそとをみ【第8話 試写会に行こう!】
えるの誘いで【第9話 古丘廃村殺人事件】

【第10話 万人の死角】

お茶屋で入須先輩に「君は特別な人間だ。技術がある。」と言われた奉太郎は、「自分は技術がある人間だったのか?見誤っていたのか?」と考えさせられ、脚本家の真相を解くことを決意する。

奉太郎が出した結論はこうだった。廃村へ向かったのは6人ではなく、カメラマンを含めた7人。つまり、6人が部屋の確認から戻ってくるのをロビーで待っているカメラマンが唯一マスターキーを事務室から持ち出し、殺人を犯せるという。確かにそれならこっそりマスターキーを戻して密室殺人に見せかけられる。納得。
が、入須先輩は「カメラマンは一言もしゃべらず、声も掛けられないのは不自然では?」「終始ロビーにいたカメラマンが真っ先に疑われるのでは?」と指摘した。
うーん、確かにそれもそうだ(´・ω・`)
奉太郎は「カメラマンは他の6人に無視される存在だった。動機にもなる。」「登場人物に分かり切ったことでも、観客が謎に悩みさえすればそれでいい。」と答えた。そ、それはいくらなんでも無理矢理過ぎねーか...? だが入須先輩は納得したようだった。
えーーーーーそんなんでいいの???

奉太郎の推理を元に映画は完成された。しかし、それを見た摩耶花は不服そうだった。話を聞くと「あの映画には羽場先輩の言っていたザイルがどこにも出てこなかった。」と。
あ。私もその存在はうっかり忘れていた。



【第11話 愚者のエンドロール】

摩耶花の指摘で自分の過ちに頭が真っ白になる奉太郎。次いで里志に「本郷さんの読んでいたホームズの小説に叙述トリックは使われていない。」と、えるに「こんな出来の良いストーリーなら本郷さんが誰にも伝えて置かないわけがない。」と奉太郎の推理が否定された。
ほぉ...言われてみればそうだと思えるけど、自分からはそんな考え出てこなかったなぁ。

自分を過信したせいだと落ち込む奉太郎は、本郷の真意を掴むことを諦めかけていたが、突然の閃きがやってきた。よくそんなにタイミング良く閃けるものだ。

奉太郎は入須先輩を呼び出し、「俺に技術があると言っていましたが何の技術です?」と問う。入須先輩は「推理の技術だ。」と答えようとすると、奉太郎は「俺は探偵じゃなく推理作家だったのでは?」と問い詰める。...ビンゴだった。
本郷が読んだホームズの小説、そのリストの各題名の上に記してあった◎×の記号は、人が死ぬ結末かそうでないかを意味した。本郷は人が死ぬ結末を好まなかった。クラスのアンケートで死者数をどうするかという項目があった。無効票(死者数0)に入れたのは本郷だけだったが、アンケート結果を無視して脚本を作った。が、脚本には海藤が死んだとは書かなかったのに、クラスメイトがアドリブと暴走を繰り返した。気弱な本郷は「脚本と違う」とは言えなかった。入須先輩は本郷が悪者になると思い、病気にさせて映画を未完成にし、推理大会と称すシナリオコンテストを開いた。奉太郎はまんまとそれに巻き込まれていたのだった。

最終的に奉太郎が考えた本郷の真意は、犯人は鴻巣。2階から上手袖に隣接した控室にザイルを使って侵入し、海藤を死なない程度に刺す。海藤は鴻巣を庇って逃がし、自分で上手袖に入って鍵を閉め、傷は床に散らばっているガラスの破片で怪我をしたことにした。
(ストーリーで)鴻巣が海藤を思いっきり刺さなかったのはミスったからか? 友達だから手が緩んでしまったのか? 海藤が鴻巣を庇ったのは熱い友情への思いからか? 本郷が描きたかったストーリーは謎のままだが、友情の美しさを表したかったのではないかな。



【第18話 連峰は晴れているか】

奉太郎はヘリが飛んでいるのを見て、鏑矢中学校英語教師の小木正清先生がヘリ好きだったことを思い出す。しかし、同中であった里志はそれを知らなかった。摩耶花は奉太郎と同じクラスだったため、小木先生が授業中にヘリが飛んでいたときにはしゃいで「僕はヘリが好きなんだ」と公言していたことを覚えていた。だが、小木先生がヘリではしゃいだのはそれっきり。もっと凄い、ヘリ好きには堪らない航空機が飛んでいた時は何も反応していなかった。小木先生はヘリが好きだと嘘をついたのか?嘘をつく意味とは?
里志は小木先生にまつわる伝説を知っていた。小木先生は雷に3度当たったことがあるという。雷が落ちやすい地域でもなく、しかも都合よく3度も小木先生に当たるなんてあるわけがない。これも嘘なのか? 里志が雷(サンダー)と三度(サンドダー)を掛けてて地味に笑った。

小木先生の真相が気になった奉太郎は、過去の新聞を漁るため、えると図書館に向かう。省エネ主義の奉太郎が自発的に調べようとする姿に心配する里志と摩耶花。
小木正清をキーワードに、新聞記事を調べると、小木先生は山でボランティア活動を行っていたことがわかった。山でなら天気も変わりやすく、小木先生が3度も雷に当たったことも納得ができる。奉太郎は嫌な予感がして、小木先生がヘリを好きだと言った日の辺りの新聞を見ると、山で2人の遭難者がいるという記事を見つけた。つまり、小木先生はヘリが好きではしゃいでいたのではなく、天気が良く遭難している人を見つけるヘリが飛んでいたことに対する喜びであった。結局遭難者は遺体となって見つかったようで、奉太郎は軽々しく「小木先生はヘリ好き」だなんて無神経なことは言えないと悟った。



【第19話 心あたりのある者は】

運が良いだけであって、推論の達人だと思われることが気に食わない奉太郎は、理屈は何にでもくっつけられる頼りにならないものだとえるに証明することを決める。すると、「10月31日、駅前の巧文堂で買い物をした心当たりある者は、至急職員室柴崎のところまで来なさい。」と校内放送が掛かった。これがどういう意味で放送されたのか推論を立てる。
巧文堂は老夫婦が経営している駅前にある小さな文房具屋。小学校が近くにあるため、高校生がわざわざ行くような場所ではない。柴崎というのは教頭先生だ。
まず放送された言葉から、叱りつけるための呼び出しだと推測する。褒めるようなことなら「巧文堂で買い物をした心当たりある者」なんて善し悪しのわからない言い方はしないし、校内に人が残っている可能性が低い放課後に呼び出すより、翌朝に呼び出す方が効率がいい。更に、普通、校内放送は2回同じことを繰り返して言う。それを省くぐらい急ぎの呼び出しだったというわけだ。
生徒を叱るのは生徒指導部の役割。それが教頭先生に呼ばれると言うことは、周りには公にできない管理職レベルで情報が伏せられていることを示している。つまり、呼び出された生徒(以降X)は犯罪を犯している可能性がある。だが、あんな校内放送を聞いてわざわざ自首しに行かない。自分の行いを悔いている場合を除けば...そう、Xは悔いていた。そして巧文堂に書面で謝罪をした。今日は11月1日、10月31日は昨日だ。何故柴崎は「昨日、駅前の巧文堂で~」と放送しなかったのか。あまりにも不自然だった。どういうときに昨日ではなく10月31日と言うか。目の前に10月31日云々と書かれた原稿やメモがあって、それをそのまま読み上げた時だ。Xは巧文堂に謝罪文を書き、それを読んだ巧文堂は、その謝罪文を持って警察に行き、警察は謝罪文を頼りに神山高校に来る。そして柴崎は文章に目を通しながら大慌てで校内放送を掛けた。しかし、警察のご厄介になりたくないであろうXは謝罪文に神山高校の生徒だと名乗った可能性は低い。そうなると、巧文堂に制服で行って目立つ行動を取れば印象が残る。目立つ行動自体は犯罪ではない。Xは犯罪を犯したが謝罪文がなければ即座に見つからないものだった。Xは罪を悔いた。Xの罪は捜査当局がすぐに絡んでくるほどのものだから、万引き程度ではない。Xは偽造一万円札を使っての買い物をしたのだろう。しかし、えるはそれを否定する。Xはそれを手に入れられない、手に入れても交換する機会はあったはずだという。銀行やATMを騙せるほどの偽札ならXが気付くはずもないし、日本で一番価値のある一万円札はお釣りにならないため、Xが偽札を入手できるルートは人づてしか残らない。親やバイト先から受け取れば、その時点で「偽札だ」と言える。(Xが巧文堂に謝罪文を書いたことから、偽札を受け取った時点でXはこの一万円が偽札だと分かっている)Xが罪悪感を感じながら偽札を使う状況...貸した金が偽札で返ってきた時だ。特にそれが先輩など目上の立場の人なら反論できない。警察が関係してくるのは、Xから出所を探れると思ったから。
ここまでが奉太郎の推論だった。

翌朝、新聞にて偽造通貨所持の記事を見つける。すげぇ...奉太郎の推論当たってるじゃねぇか...


【第20話 あきましておめでとう】

えるの誘いで元日に初詣に行くことになった奉太郎。おーい、省エネどこ行ったー(笑) 里志はドラマを見てから行くと言い、摩耶花は社務所で巫女のバイトでおみくじや落とし物の管理を担当していた。おみくじを引いてみると、えるは大吉、奉太郎は凶。名家の十文字も巫女をやっていた。父の代理としてえるは氏子や巫女に挨拶をする。巫女が慌ただしくしていたので何か手伝えることはないか聞くと、蔵から酒粕を取ってくるように頼まれた。入ってすぐ左に分かるように置いてあると。奉太郎とえるは早速蔵に向かうが、中に入ってすぐ左は壁になっていて何もない。奉太郎が奥の方に進んで探してみると、扉近くで待っていたえるが「ここって納屋ですよね...?」と尋ねる。奉太郎は「そうだな。納屋というか小屋というか...ここでいいんだろ?」と答えた。違う。十文字が言ったのは蔵だ。場所を間違えて余計な体力を浪費したと一気に落ち込む奉太郎。この場所を出ようとするも、外から鍵を掛けられて出られなくなる。閉じ込められてしまったのだ。奉太郎が大声を出して助けを呼ぼうとするが、えるは名家の娘のため、奉太郎と2人でいることを誤解されて変な噂を立てられては困る。かと言って、奉太郎とえるは携帯を持っていないし、納屋を壊すわけにもいかない。そこで思い付いたのが、納屋に少しだけ穴を開けて、外に私物を落としてパトロールしている氏子に拾ってもらい、落とし物管理を担当する摩耶花に察してもらうことだった。早速、摩耶花もよく見ていたえるのハンカチを落としてみる。氏子が気付き、社務所に持っていく。
その頃、里志は社務所に到着していた。摩耶花が氏子が落とし物として持ってきたハンカチを里志に見せながら「これ見覚えない?ちーちゃんがこーゆーの持ってた気がするんだよね。」と聞くが、里志は「千反田さんが戻ってきたら聞いてみるといいよ。」と言い、何も気に止めなかった。
中々助けが来ないため、ハンカチは失敗だったと察した奉太郎は、次に自分の財布を落とした。中身は全て空にした上に凶のおみくじをファスナーに結んだ状態で。
摩耶花の元に奉太郎の財布が届いた。里志も奉太郎のものだと答えた。中身が空になってることを不審に思うが、財布を落としたバカとしか受け取られなかった。
財布を落としても気付いてもらえず、長時間納屋に閉じ込められて寒さの限界に近付いてきた。諦めて大声をあげて助けを呼ぶしかないのではないかと思っていたところだった。「もう、福部さんも来ているでしょうね...」えるが呟いた一言で奉太郎は閃いた。えるの持っている巾着袋に近くにあった幟の紐を巻き付けて外に落とした。
摩耶花の元に紐で結ばれた巾着袋が届いた。ハンカチ、財布、巾着袋 と次々に届く二人の落とし物に疑問を抱く摩耶花。里志にその巾着袋を見せると里志は奉太郎のSOSに気が付いた。
巾着は袋、口と底を縛ると中身を閉じ込めたということになる。歴史上のエピソードの1つとして袋のネズミという意味になる。奉太郎と里志はちょうど今日そのエピソードが出てくるドラマを見ていた。だから里志ならこの意味がわかるだろうと思ったわけだ。案の定、里志が助けに来た。私、奉太郎推しだけど里志もかっこよく思えてきたよ...



【第21話 手作りチョコレート事件】

鏑矢中学3年生、摩耶花は里志にバレンタインチョコを渡すも、「型に入れて固めただけのチョコなんていらない」と受け取ってもらえなかった。摩耶花はむきになって1年後のバレンタインに見返すと宣戦布告した。
そして1年経った今、摩耶花はえると協力してチョコレートを手作りした。
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