ニートオンザビーチ
1話
トド松 | ……海に行きたいな~。 |
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5人 | …………。 |
おそ松 | ……トド松、早まるな。 悩みがあったらお兄ちゃん聞いてやるから。 |
カラ松 | おそ松に言えない悩みではないのか? 相談するなら、このオレにするがいい。 |
トド松 | 待って、ボクが何をすると思ってるの。 |
十四松 | 入水? |
トド松 | しないから! なんで海に行きたいって言っただけで、 イコール自殺願望って思うの!? |
本当は、友達を行く約束を 前々からしてたんだけど、 なんだかんだで予定合わなくて。 | |
でも、せっかく夏なんだから、 海に行きたいなーって思ってただけだよ。 | |
明日あたり、天気もいいらしいしね。 | |
チョロ松 | 海かあ…… たまにはいいかもね。 |
穏やかな水平線を眺めながら、 地球の大きさを確認して、 自分の小ささを再確認するんだ。 | |
おそ松 | あー、またライジングがライジングって ライジングしてる。 |
チョロ松 | あ?なんだよ、そのライジング三段活用。 おそ松兄さんも行きたいの? |
おそ松 | べっつにー。 俺は海なんて別に興味な……。 |
…………………………… …………………………… ……………………………。 | |
いや、お前らだけじゃ不安だからな、 俺も行ってやるよ。 | |
一松 | なに、その急な心変わり。 何考えてんの…? |
十四松 | ピコーン! 海辺でビールが飲みたい! |
おそ松 | 違う。 |
トド松 | ピコーン! 海でカップルの邪魔がしたい! |
おそ松 | 違うっての。 |
カラ松 | いや、違うな、これは……。 |
ピコーン! 水着の女をタダで眺めたい! | |
おそ松 | ……………………………。 |
チョロ松 | 今回は、カラ松が正解だろうね。 |
まあ、おそ松兄さんの目的がなんだっていいよ、 僕の邪魔さえしてくれなければ。 | |
他のみんなは、行く?海。 | |
トド松 | あ、でも、明日て父さんと母さんが外出するから、 誰か1人は家で留守番しててって言ってたっけ。 |
なんか、荷物が届くとか届かないとか。 | |
十四松 | じゃあ、ぼく留守番する~! |
一松 | おれも、行かない。 |
海なんて、暑くてジメジメしてて、 しかも視界の全てがカップルだなんてところ、 絶対行かない…。 | |
チョロ松 | 一松も行かないのか。 カラ松は? |
カラ松 | オレも、今回はパスしよう。 |
トド松 | あれ、意外。 海とか好きそうなのに。 |
カラ松 | ふ…っそうだな。 確かに海の音は、オレの心に安らぎをもたらす。 |
しかし、その音よりも俺は耳を傾けなければ ならないメロディーがある。 そう、このギターが生み出す、未完成の旋律が……。 | |
トド松 | つまり、まだ作曲途中だから いかないってことだね。 |
カラ松 | そういうことだ。 |
チョロ松 | じゃあ、行くのは僕とおそ松兄さん、トド松。 留守番がカラ松と一松と十四松ってことだね。 |
カラ松と一松がいるなら、 十四松も来て大丈夫だと思うけど……。 | |
いや、カラ松と一松が二人きりってのも 心配だから、十四松、留守番と監視よろしく。 | |
十四松 | あいあいさー! |
おそ松 | 十四松も十四松で、じゅうぶん心配だけどな……。 |
トド松 | そして、海に行く日がやってきた。 |
チョロ松 | じゃあ、いってきまーす。 僕がいないからって、変なことしないでよね。 |
カラ松 | ああ、わかってる。 松野家のことは、安心してオレに委ねろ。 |
おそ松 | 十四松、こいつらのことちゃんと 見てるんだぞ。 |
十四松 | あいあいさー! |
トド松 | 十四松兄さんに託される我が家とか…… 不安しかないけど……。 |
まあいいや、後は野となれ山となれ。 いってきまーす! |