Circo del viento
3話
おそ松 | 結局、あいつら公演日の今日まで 音をあげなかったよなー。 |
---|---|
イヤミといつまで持つか、賭けてたのに。 負けちゃったよ……。 | |
トド松 | うわー……、最低……。 |
おそ松 | あいつが言ってきたんだよ! どうせ、サーカスなんて無理ザンス! とか、言ってくるから! |
トド松 | それで何で音をあげる方に賭けてんのさ! |
おそ松 | あいつが公演日を迎える方に 賭けてきたから、つい……。 |
一松 | でも、ほんとに音をあげなかった…。 十四松とかショーの練習、 楽しんでやってるみたいだし。 |
おそ松 | ライオンと一緒にいるの楽しー! って、言ってたよな。 |
トド松 | 昨日、カラ松兄さんが 明日は完ぺきにやり遂げてみせる。 って、言ってた。何やるかは聞いてないけど。 |
おそ松 | あれ?チョロ松って 結局、何やんの? |
トド松 | それがチョロ松兄さんのくせに 全然、教えてくれなくて。 |
一松 | どうせバレるのに頑なに言わないし…。 |
おそ松 | もしかして……あいつ裏方だったり? |
トド松 | いやいや、それはないでしょ。 さすがに何かしらステージには立つでしょ。 |
一松 | 団員募集ってだけだったから、 もしかして…。 |
2人 | …………。 |
おそ松 | そ、そんなことないだろ。 たぶん。 |
トド松 | そ、そうだよ。一松兄さん。 あんなに芸を覚えられるって言ってたのに。 もし裏方で出てこないってなったら……。 |
2人 | 面白すぎる! |
…………。 | |
一松 | …広くてステージも豪華だね。 さすが、サーカス団。 |
トド松 | うん……、なんか凄いね。 |
おそ松 | あのカーテンの奥にあいつら、 居んのかな……。 |
一松 | …最初に出てくるのは、クソ松の曲芸だって。 |
2人 | めっちゃ緊張してきた……! |
一松 | え、なんで…!? |
おそ松 | だって、あいつらこんなステージで やるなんて一言も言わねぇんだもん! |
トド松 | 失敗したら、どうすんだろ!? 松野家全員が責任負ったりとかしないよね!? |
一松 | …人前でやるのは初めてかもしれないけど、 練習してきてるから大丈夫なんじゃない? |
おそ松 | カラ松とチョロ松と十四松だぞ!? 安心できないだろ!?あいつらが失敗して、 サーカスの評判ガタ落ちとか……! |
トド松 | サーカス団から損害賠償請求されちゃう!? 神様ー!十四松兄さんが めちゃくちゃにしませんように! |
一松 | 逆に2人がそんなとこまで心配してて、 引くんだけど…。 |
おそ松 | ちゃんと出来るよな。あいつら。 まじ、悪い予感しかしないんだけど……。 |
トド松 | い、今から、ステージ裏行って 大丈夫か聞いてみようか!? |
おそ松 | それだ! |
一松 | ちょ、ちょっと待って…! 本番前なんだから邪魔でしょ。 そもそも、おれたち行くって言ってないし。 |
おそ松 | そ、そうだった……。 こんな事なら、 パチンコ行っとけばよかった! |
トド松 | ボ、ボクもカフェとか行っとけばよかった! |
一松 | …いいから、大人しくしといてくれない? もうすぐで始まるんだし。 |
おそ松 | お前、意外と楽しみにしてただろ……? |
一松 | チョロ松とかはどうでもいいけど、 クソ松は失敗すればいいと思ってる。 |
トド松 | 十四松兄さんは? |
一松 | …ちょっとだけ、 ライオンに触れるのが羨ましいって思ってる。 |
あと、トラとかも。 触りたい…。 | |
2人 | あ、そこ……? |
トド松 | 猫ばっか!というか、 猫科も一松兄さんは可愛がりたいんだ!? |
一松 | 猫は皆、友達になれるって思ってる。 トラはもう少しで触れそうだったし…。 |
場内アナウンス | お待たせいたしました。 ただいまより、公演を開始いたします……。 あわてず、お席にお座りください。 |
おそ松 | あぁ、もう! 腹くくるしかないか! |
大丈夫! 俺ら、やる時はやる兄弟だから。きっと! | |
トド松 | うん、きっと! 今までやる時なかったけどね! |