アカツビアンナイト
1話
カラ松 | この街にフェスティバルがやってくる。 祭り……。フッ……良い響きだ。 |
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おそ松 | へ?なにそれ。なんか祭りあんの? 一松、なんか知ってる? |
一松 | この街とどっかの国の首都が姉妹都市に なったんだってさ…。 |
おそ松 | ふーん……。ま、俺らには関係ないな。 遊ぶ金無いし。 |
十四松 | ねーねー、姉妹都市ってなに? |
3人 | ……。 |
おそ松 | 姉妹都市って事は女の子いっぱいいる 都市なんじゃねぇの? |
一松 | いや、違うでしょ…。 おれもよくわかってないけど。 |
カラ松 | こういう時こそ、 チョロ松とトッティがいればな……。 |
おそ松 | そういえば、あいつらどこいったの? パチンコ? |
十四松 | バイトの面接に行くって2人して 出かけてた。 |
おそ松 | バイト? |
…………。 | |
トド松 | はぁ、なんでよりによって 同じバイト先になるかな。 |
チョロ松 | いや、僕に文句を言われても……。 しょうがないだろ? |
それに2人して即採用貰ったんだし、 いいじゃないか。 | |
トド松 | そうだけどさ、兄弟で働いてるのって なんか恥ずかしいじゃん。 しかも、チョロ松兄さんと一緒って。 |
チョロ松 | どういう事!?なんで、僕と一緒なのが 恥ずかしいって事になるんだよ!? |
トド松 | なんとなく?それで、チョロ松兄さんは バイトする理由とかあるの? この前と同じでまたアイドルグッズ買う為? |
チョロ松 | え、いや、今回は違うよ。 |
トド松 | へ~。なになに?どういう理由なの? |
チョロ松 | 変に食いつくなよ。 赤塚区とアカツビアシティが 姉妹都市になった記念で今回のお祭りでしょ? |
ということは、お祭りの期間中だけ アカツビア国の文化がこの街に入ってくるんだ。 国を出なくても海外の国を知れる。 | |
いわば、自分探しの旅でアカツビア国へ 行ったのとほぼ同等でしょ? 良い機会だと思ってさ。 | |
トド松 | ふーん。へー。そうなんだ。 |
チョロ松 | 聞いといて興味なさそうにしないでよ!? |
トド松 | だって、ライジング始まっちゃってるし。 聞いてて面白くないんだもん。 |
チョロ松 | じゃあ、お前はどうなんだよ? なんの理由でバイトすんの? |
トド松 | なんか、アカツビア国って 裕福な人多いって聞いたから。 |
もしかしたら、お祭りの期間中に 偉い人たちとかセレブが やってくるかもしれないでしょ? | |
そして、そういう人達がこのお店に来て。 ボクの可愛さに一目ぼれ!ってことになれば、 逆玉になるんだよ? | |
一気にカースト制度の一番上に行けるんだ! 一軍も一軍、超セレブっていうカテゴリに 分類されるんだよ! | |
そのチャンスが来るかもしれないなら、 バイトした方が良いよね。 | |
チョロ松 | なんっだそれ!?というか、 そんな都合よくセレブなんて来ないでしょ! |
トド松 | わっかんないよ~?期間中、 外に出るだけでもチャンスはあるかもだし。 |
チョロ松 | そうなのかなぁ……。 ありえないと思うんだけど。 |
トド松 | ま、見ててよ。きっと逆玉に乗るからさ。 そしたら、兄さん達も向こうのセレブと 合コンが出来るだろうし。 |
だから、絶対、ボクの邪魔しないでよね!? | |
チョロ松 | あ、あぁ。分かったよ。 |
…………。 | |
お母さん | 姉妹都市は文化交流や親善を目的とした 地方同士の関係って事よ。 |
アカツビア国はね、中東としては珍しく お酒に寛容な国らしくてね、美味しいお酒も あるそうよ。 | |
きっと、アカツビア国の人達も 赤塚区にいっぱい来て 賑やかなお祭りになるでしょうね。 | |
4人 | なるほど。 |
カラ松 | 祭りの期間中に異国のカラ松ガールズに 会えるかもしれないな。 |
十四松 | お祭りって事は太鼓とか笛いっぱい ならしてドンチャン騒ぎ出来る! |
一松 | それ、たぶんこっちの祭りだけ…。 人多くなるとか、考えるだけで嫌なんだけど。 |
おそ松 | 美味しい酒が色々飲めればなんでもいいや。 あとで、チョロ松とトド松が どこの店で働くのか聞かないとな。 |
カラ松 | さっき、金がないと言ってたじゃないか。 |
おそ松 | そこは大丈夫。 あいつらにツケて飲むからな! 完璧じゃね?この考え。 |
一松 | ほんと、クズな事を 考えるおそ松兄さんは最強だよね…。 |
おそ松 | そんな、褒めるなよ。照れちゃうって。 |
3人 | いや、褒めてない。 |