アカツビアンナイト
4話
おそ松 | いや~、美味しいお酒だったね~。 それに、料理も美味しかったし。 |
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カラ松 | 香辛料の匂いも最初は戸惑ったが、 食べてみれば案外いけるものだな。 |
おそ松 | お祭り期間中だから、 夜も人いっぱいだな……。 つーか、一松、酒でダウンしてるし。 |
一松 | ……。 |
カラ松 | 家に帰るまでは仕方がない。 どうにかオレ達でブラザーを家まで 持って帰ろう。 |
おそ松 | そうなんだけどさ……。っていうか、 夕方より騒がしい気がするんだけど 気のせい? |
カラ松 | フッ……祭りというものは人を誘うのさ。 |
おそ松 | ……いや、よく分かんないし。 祭りってだけじゃない気がすんだけど。 |
一松 | …なんかアカツビア国の第五王子が 来てるとかなんとか。 |
おそ松 | うぉ!?い、一松!? |
カラ松 | も、もう平気なのか? |
一松 | …さすがにもう慣れた。 この人の多さはアカツビア国の王子のせい。 |
おそ松 | ど、どこでそんな話聞いたんだよ。 |
一松 | 引っ張られてる時に。 通りがけに聞こえた。 |
おそ松 | へー、第五王子ねぇ。 ……はっ!良い事思いついた! |
王子がこの街に来てるんだろ? もしかしたら、 迷子になってるのかもしれないじゃん? | |
カラ松 | さすがに王子なんだ。 警護が付いているだろう。 |
一松 | それに迷子になった王子を 探してどうすんの…? なんか予想できそうだけど。 |
おそ松 | 友達になる! そして、タカる! |
2人 | クズの発想だ……。 |
おそ松 | アカツビア国の王子って言うぐらいなんだし、 めっちゃ金持ってそうじゃん? |
こっちに来てる間だけでも、 タカれば豪遊し放題だし! 親切にしとけばお小遣い貰えそうじゃんか! | |
どうよ、俺の考え。 名案じゃね? | |
一松 | でも…、そう簡単に見つからないでしょ。 |
カラ松 | 人が多くなったこの街で、 オレ達3人だけじゃ厳しいだろう。 |
おそ松 | こういう時は兄弟全員で取り組むんだよ。 バイトしてるより、こっちの方が金になるんだし。 |
バイトなんてやめさせて、 一緒に探せばいいじゃん。 | |
2人 | なるほど。 |
おそ松 | よーし、早速あいつらのところ行って、 この事を知らせてやろうぜ! |
一松 | ………………。 |
…………。 | |
おそ松 | おい、一松何してんの? ずっと立ったまんまで。 |
カラ松 | そうだぞ、一松。 置いて行きそうになったじゃないか。 |
一松 | …きたくない。 |
2人 | え、なんて? |
一松 | …動くと吐きそうだから引っ張って。 |
おそ松 | 嘘だろ!? 立ってるじゃんか! |
一松 | 立てはするけど、動いたら…うっぷ…。 ほんとのゴミクズみたいになった気分。 |
カラ松 | わ、笑ってる場合じゃないぞ……。 |
おそ松 | あー、もう。 カラ松、また一松を引っ張って戻るぞ! |
カラ松 | お安い御用だ、ブラザー。 |
…………。 | |
テレビ | 先日から、赤塚区とアカツビア国が 姉妹都市となった事を記念し、 赤塚区ではお祭りが開催されており…… |
チョロ松 | あ、このお祭りの事、 ニュースでも取り上げてくれるんだ。 |
トド松 | だね~。 これでもっと人がいっぱい来たりしてね。 セレブや有名人とか来てくれないかな~! |
チョロ松 | ほんと、そればっかだよね。 人多いし、そうそう来ないんじゃない? |
トド松 | 知らないの?チョロ松兄さん。 木を隠すなら山って言うでしょ? |
チョロ松 | それを言うなら、森だろ? 急にボケるなよ、ビックリするから。 |
トド松 | え、だって、山だったら 木隠れられるじゃん。 |
チョロ松 | ガチで言ってたのかよ!? |
おそ松 | おい、チョロ松!トド松! バイト辞めて人探しするぞ! |
チョロ松 | はぁ?なに言ってんの? っていうか、なんで人探し? |
おそ松 | 説明すんのめんどくさいから、 とにかくさっさとバイト辞めてくれ! |
チョロ松 | いや、そこ大事だから!! そこ端折って納得する奴いないから!!! |
カラ松 | 第五王子がこの街で エスケープをしているらしい。 そこで、オレ達が王子のフレンドになるんだ。 |
十四松 | ……。 |
カラ松 | じゅ、十四松!? いつのまにオレの後ろに!? |
トド松 | うわー……。カオスだ……。 |
一松 | …人多い。 気持ち悪い、は…吐きそう! |
チョロ松 | お前ら、ほんと なにしに来たんだよ!!! |