イースターエッグパーティ
1話
トド松 | ……なんか騒がしいね |
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十四松 | 火事かな!?強盗かな!? |
チョロ松 | なんで物騒な方向で考えるんだよ。 商店街でなんかイベントでもやってるんじゃないの? |
カラ松 | ふっ…… オレがここにいることが、 とうとうカラ松ガールズたちに バレてしまったか……。 |
さて、仕方ない。 ヒートアップするガールズを鎮めるのは オレの役目……。 | |
おそ松 | でも、やけに騒がしくないか? 一松、ちょっと見てきて。 |
一松 | なんでおれが… |
おそ松 | ここまで一言も喋ってなかったから。 はい、行ってきて |
一松 | …………。 |
カラ松 | …………。 |
一松 | 見てきた。 ……これ、外で配ってた |
おそ松 | おー、悪いねー ……なにこれ。 |
トド松 | 『商店街主催 イースターエッグハント開催決定!』 あ、これ明日やるんだ。 |
十四松 | イースターってなに!? エッグってなに!? ハントってなに!? |
チョロ松 | エッグは卵、 ハントは捕まえる。 |
イースターっていうのは…… ごめん、僕も知らない。 | |
トド松 | ふーん、チョロ松兄さん知らないんだ。 あのね、イースターっていうのは、 キリスト教のお祭りのこと。 |
最近流行ってるらしいよ。 ウサギと卵がモチーフになってて、みんなで ウサギ耳付けて遊園地に行ったりしてさ。 | |
カラ松 | ウサギの耳か……。 この完璧なファッションにつく アンバランスな意匠…… それはそれで、悪くないな。 |
トド松 | それで、みんなで隠された卵、 イースターエッグっていうのを探すんだよ。 |
それがエッグハント。 | |
おそ松 | なにそれ、そんなことして楽しいの? 宝探しってガキじゃあるまいし。 |
トド松 | ほら、春ってお花見くらいで、これといった お祭りごとがないじゃん? |
だから、流行り事つくって あざとく儲けようって 計画なんじゃない? | |
チョロ松 | ハロウィンとか、 バレンタインとかと一緒ってことか。 |
トド松 | まあ、そうだね。 |
そもそも、イースターってもう少し 早い時期だった気がするんだけど……。 | |
チョロ松 | あれでしょ。 どうせ勢いで商店街が企画して、 気づいたら時期がちょっと外れてたとか そんな感じ。 |
計画性が足りないんだよ。 もっとマイルストーンをしっかりと作って、 マネジメントを考えないと。 | |
そもそも最近多いよね、 適当なこじつけでお祭りごと作って、 リア充どもが何の由来かも知らないで バカ騒ぎするイベント。 | |
結局楽しく騒げたらなんでも いいってことだろ? あー、ケツ毛燃えるわ。 | |
一松 | つまり、おれたちには縁のない行事…。 |
十四松 | いつも通りの日ー! |
おそ松 | そういうことだな。 誰がそんな作られた流行に乗ってやるか。 |
トド松 | ふふっさすが兄さんたちだね。 |
カラ松 | トッティ…… オレたちのことを、少しは見直したようだな |
トド松 | うん、その童貞らしい思考回路、 本当に立派なニートだよ |
カラ松 | んん? |
トド松 | ここで面白そうだから乗ってみようなんて ポジティブな思考回路があったら、 もう少しマシなニートになってただろうね。 |
まあ、ボクは便乗するよ? 流行りものには乗らないなんて斜に構えるより、 一緒に楽しむ男の方が女の子にはモテるもん。 | |
5人 | …………。 |
おそ松 | べ、べつにどういわれても関係ないもんね。 こんなお祭り、関係ないし |
カラ松 | そうだな、 いつの時代もオレ自身がムーブメント。 人の作った波になど乗る必要はない。 |
チョロ松 | 確かに、知識として知っておいて損はないけど。 わざわざ参加するほどのメリットはないかな。 |
一松 | 何好き好んで、リア充たちの巣窟に行く必要があるの。 |
十四松 | あ、ねえねえ兄さんたち、トッティ、 これ見て! |
おそ松 | なんだよ十四松。 |
カラ松 | エッグハントの景品か……。 |
こ、これは……! |