イースターエッグパーティ
2話
十四松 | 駅前の居酒屋のタダ券に、最新釣り竿に、 アイドルの限定CDに、高級猫じゃらしに、 有名選手が使ったバットに、駅前の居酒屋の 隣にあるカフェの回数券! |
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チョロ松 | なんだよそのラインナップ! なんでそう綺麗にどっかの6つ子を的確に ねらい打つ品揃えしてるんだよ! |
でも、アイドルの限定CDって……? | |
こ、これは、 にゃーちゃんも参加した、抽選当選者限定イベントで 販売されたお宝CD……!? まさか、こんなところでお目にかかれるなんて! | |
一松 | 高級猫じゃらし…… 使ったら、みんな喜んでくれるかな……? |
おそ松 | 居酒屋タダ券か……。 |
カラ松 | クールな男には、クールな釣り竿がよく似合う。 |
十四松 | そのバット使ったら、 もっと野球うまくなれるかな! |
トド松 | うわ、みんなさっきまであんなにイースターなんてって 言ってたのに、ものにつられて参加するの? |
4人 | …………。 |
十四松 | 十四松 |
おそ松 | べ、別に参加するとは言ってねーし~ なにトド松、お前まさか景品につられて参加するの? |
トド松 | いや、つられてっていうか、 最初から参加するって言ってたよね? |
カラ松 | ふっ、トッティ。 恥ずかしがらなくてもいい。 素直さがお前の美点だ。 |
トド松 | 恥ずかしいのはそっちだよ。 なんでボクをやり玉に挙げるの。 |
チョロ松 | まあ、柔軟な思考も時には悪くないんじゃない? |
一松 | 猫じゃらし…。 |
十四松 | バットゥー! |
トド松 | 最後の二人は隠そうともしてないね。 まあ、その上の兄さんたちも全然 隠せてないけど。 |
まあいいや、明日兄さんたちがいたら、 どのツラ下げて参加してるのか聞いてあげるから。 | |
じゃあね~。 | |
イースターなんて流行に便乗するリア充みたいなこと、 俺たちがするわけないし~ | |
……って、兄さんたち言っていたけど | |
ほんっとくだらないよね、 参加したいのに度胸がない。 ニートなのに参加して誰かに指差されたらどうしよう。 そんなこと考えて参加できないだけなのに。 | |
誰も兄さんたちみたいなニートのこと 気にしないんだから、 堂々としていればいいんだよ。 | |
しかも、景品は超豪華。 カフェのタダ券とか、なかなか手に入ることも ないもんね。 | |
あ、でも、タダ券なんてもらったら飲みすぎちゃって、 カロリー摂りすぎちゃうかもな~。 | |
季節限定フレーバーのフラペチーノとか、 下手にラーメン食べるよりカロリー高いもん。 | |
パンケーキも、クリーム盛り盛りのやつって 可愛い顔してとんでもないカロリーだもんね。 | |
でも、どっちもSNS映えするから、 月に何度かは行きたいよね~。 | |
まあ、その分のカロリー消費するためにも、 たまにジム行ってるんだけどね。 | |
その努力を知らないで、 適当にたたいてるだけのニートたちは 気楽なもんだよね、ほんと。 | |
5人 | …………………。 |
チョロ松 | ……どうしたの、みんな。 なんか窓の外ちらちら見てるけど。 |
おそ松 | へっへ~? 俺はなーんも気にしてないけど? チョロ松こそ、さっきから立ったり座ったり してんじゃん。 |
チョロ松 | べ、別に、なんも気にしてないけど!? |
カラ松 | フッ気にするなチョロ松。 お前が何をしようとオレは気にしないぞ。 |
チョロ松 | もうすでに手にウサギ耳持ってるカラ松に 言われても、なんも説得力ないし。 |
一松 | ………………。 |
チョロ松 | 一松は持ってもない猫じゃらしもって、 エアじゃらししてるし。 |
十四松 | ふんっ! ふんっ! |
チョロ松 | 十四松は…… 部屋壊されると厄介だから、 エアのままでいいや。 |
十四松 | ねえねえチョロ松兄さん! |
チョロ松 | なんだよ、十四松 |
十四松 | なんでさっきから 両手振ってるの?エアオタ芸? |
チョロ松 | う……! |